小川正子は、明治三十五年山梨県生まれ。東京医科専門学校出身。昭和七年「お手伝いさせてほしい。」と単身訪れ、愛生園関係者を驚かさせた。以来、診療に努めたが、自身も肺結核に陥り、療養に務めたが、昭和十八年他界した。彼女の研修記録と短歌を収めた「小島の春」は多くの人に感動を与えた。島の古老は、「先生は、生き神様であり、母であり、姉のように我々に生きる力を与えて下さった」と語り伝えられている。
夫と妻が
親とその子が
生きわかる
悲しき病世に
なからしめ
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